株式会社明洋は電柱の建設・撤去工事を通して、地域の人々の暮らしと生活を支えています。

電柱点検業務

コンクリート製の電柱は、その本体だけでなく電線など架線からの風雨による影響を常に受けています。
当社では、建柱工事だけでなく既存のコンクリート製電柱の点検業務も行っています。
地域の皆さまのインフラと安全を守る大切な仕事と考えています。

コンクリート製電柱の異常とは?

コンクリート製電柱は、強い風圧にも耐え得るように地域ごとに風速を設定し、設計されています。
実は電柱本体が受ける風圧だけでなく、電柱に架けられている電線等の張力の影響や、
電線やか説物が受ける風圧などが常に電柱に作用しています。
台風や竜巻などの突風だけでなく、飛来物や倒木、車両衝突など異常外力による影響も劣化の原因となります。

コンクリート製電柱の主な異常

横ひび割れ

横ひび割れ

コンクリート製電柱は、常に上下方向に圧縮力がかかっています。
突風などにより瞬間的に大きな荷重が掛かり横ひび割れが入ったとしても、
強い圧縮力で、ひび割れが見えなくなるくらい小さくなることがあります。
目視できる横ひび割れは、それ以上の荷重を受けた可能性が考えられるので、
劣化度の大きさでいうと大きい部類と判断します。
ひび割れが0.05㎜を超えるものは建て替え検討対象となります。

縦ひび割れ・斜めひび割れ

縦ひび割れ
斜めひび割れ
日光や雨、凍結、塩害などによる経年劣化や、
車両衝突などで強い衝撃がかかった場合に起こります。
縦ひび割れは横ひび割れに比べて目視がしやすいです。
縦ひび割れが0.4㎜を超えるものは建て替え検討対象と
なるため、一般の方が目視できるレベルのひび割れが
起こっている場合は大変危険です。

錆汁がある

内部からの錆汁跡

コンクリート製電柱の表面に鉄の錆のような色が付着していることがあります。
これは電柱内部にある鉄筋の錆が表面に出ている可能性が考えられます。
コンクリート製電柱のひび割れから水が入ると、鉄筋が錆びる原因となります。
内部の鉄筋が錆びで腐食し断線してしまったり、錆による膨張で、
コンクリートが爆裂し破片が落下したりするので、建て替え検討となります。

コンクリート剥離・剥落

剥離
剥落:鉄筋の腐食膨張のため
経年劣化によるもの、何か硬いものがぶつかった跡など、
コンクリート表面の剥離・剥落は、厚さ数ミリ程度の
表面の欠けのみで、ひび割れに連続していなければ、
定期点検継続の処置となりますが、ひび割れがある場合や
遠目でも認識できる剥離・剥落は建て替え検討となります。

エフロレッセンス(白色析出)

エフロレッセンス(白色析出)

コンクリートの表面に白い液体が流れたような跡や
白く粉が吹いたような状態を見たことがあると思います。
これがエフロレッセンスです。
エフロと略したり、白色析出や白華現象とも言います。
雨水などがコンクリートも内部に浸入し、
コンクリートの可溶性物質(水酸化カルシウム)と
混ざり合った後、表面に滲み出して空気中の炭酸ガスと
化学反応を起こして白く固まります。
エフロレッセンス自体は無害で、
コンクリート製電柱の強度に影響を及ぼしません。
しかし、エフロレッセンスが見えているということは、
コンクリート製電柱の内部に水が入っている。イコール
ひび割れが起きている、鉄筋が錆びる恐れがある、
ということになります。

支線の緩み

問題ない支線

電柱から地面に向かって斜めに張っているワイヤー
(黄色いカバーが付いている)が「支線」です。
電線(架渉線)の張力バランスをとり、
電柱の傾きや反りを防止するためのものです。
支線の緩みが生じている場合、支線効果のない状態が
長期にわたって続いた可能性がありますので、
支線だけでなく、電柱本体の検査も合わせて行います。

反り・曲がり

①反り ②曲がり

電線(架渉線)の大きな張力の影響を長期間受けた場合、
コンクリート製電柱の反りが発生することがあります。
ひび割れが無い反りの場合は、支線の設置などを行い、
反りを無くす処置を行います。
しかし、大きな「曲がり」に至る状況の場合は、
鉄筋などコンクリート製電柱内部の構造に影響があったり、
ひび割れも生じているため、建て替え検討となります。

経済産業省からの通達

近年発生した倒壊事故の実例とその原因、注意点です。

目視と専用テスターによる点検

コンクリート製電柱の点検では、最初に入念な目視点検を行います。
柱に10~30cmほど近づいて点検する至近距離の目視では、
ひび割れや剥離がないかなど、表面の異常を念入りに見ていきます。
また、遠距離での目視では柱単一で反りや曲がりを確認したり、
架線や他の柱の張力が影響しあっていないかなど広範囲で点検していきます。
当社では、正しい知識と豊富な経験を有する(電力認定資格者)が
電柱点検業務を担当しています。

点検業務で特に重要になるのが、電柱内部にある鉄筋の健全性です。
鉄筋は電柱の強度を保つための重要な構造材となっています。
この鉄筋がさまざまな原因によって劣化や腐食し破断をすると、
コンクリート製電柱は強度を保てなくなり、倒壊の危険が高まります。
しかし、鉄筋は柱の内部にあるため目視では点検ができません。
そこで当社では「電柱専用テスター」を使い、
非破壊でコンクリート製電柱内部の鉄筋を点検しています。

テスターの仕組み

作業内容

【クリック(タッチ)で拡大できます】

テスターの仕組み

 

①目視などで見つけたコンクリート柱表面の異常個所(ひび割れや錆汁跡など)を「着磁器」でなぞり、「磁化」させます。
②検知器で磁化させた部分をなぞっていきます。
③鉄筋が破断している場合、破断箇所に磁極が発生し、専用のセンサーのアラートが作動します。

テスターで発見された鉄筋の破断

テスターで発見された鉄筋の破断

コンクリート製電柱の検査の流れ

コンクリート製電柱点検フローチャート
お問い合わせ電話088-842-8000
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